暑っ苦しいたらありゃしねえ 【コラム】

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暑っ苦しいたらありゃしねえ。つい、江戸っ子風に言ってみた。「かないまへんがな。こない暑うては……」では、到底追いつかない。懐深い大阪弁の寛容のワクから、とっくにはみ出してしもうとるがな。
 どえらい雨が降って、日本国中あちこちで大変な被害を出しとる。いつまで続くんや、この天気はと思っていたら、スイッチを切り換えたような酷暑の日々。「どこかの国の政治家とは違って……」と、メリハリのキツさを言おうとしたが、アレ待てよ。またも、この間に首相が交代しとったがな。これをメリハリとは言えまい。
 薬害エイズの行政責任を認めさせた腕っ節には惚れ惚れしたが、O-157をカイワレになすりつけて知らん顔の菅直人。底の割れた人物が出てきても、どうにもならないことは見えていた。普天間はいったい、どこへ行ったの?消費税はどうするの?小沢や鳩山の政治資金はどうなったの?その場凌ぎの方便に汲々とする民主党に誰もが失望した。
 望みがあればこその失望である。そこのところを、自民党さん、間違わないでほしい。消費税にしたって、「こうするより他、道がない」と堂々と居直れば、「そうかいな。そうかもしれんな」と、(自民党が言っても騙されたくないが、民主党ならままエエかと)民意が付いてきたかもしれない。サカリのついたメス猫なら騙せても、善良なる国民を騙せないでは指導者の器に及ばず、つい倒錯した物言いをしたくなる人がいたのではなかろうか。
 そうかといえば、子を育てられない親、親を看取れない子、ケジメが取れない行政のシステムと、聞くに堪えない類の話が、いまなお新聞紙上を席巻している。
 私事で恐縮だが、この夏、80歳も過ぎた母親が足の骨を折って入院したのを契機に、独り暮らしのゴミ屋敷を、女房子供と共謀して二月がかりで大掃除してやった。親父の時には出来なかった孝行を、今のうちにやっておけと、多少の打算も働いて、熱中症をものともせず、家族始まって依頼の共同作業でやってしもた。上っ面の感謝のかげに、「アレもコレも捨てられた」の恨み節が聞こえてくる。役所から来たケアマネージャーが「そうなのよ、お母さん。その齢になったら、一つ買えば二つほかすのよ」と、期待もしない援護射撃をしてくれたのには驚いた。掛け持ち仕事で追われる大工も親身になって、なんとか盆に間に合わせてくれた。近所の方々にも一方ならず世話を焼いていただいた。
 なんの、なんの。地域社会は廃れてはいなかった。本当にそう思う。無様な政治や世間の事件は、新聞やテレビの中だけの出来事かと、蜃気楼を見たような気分である。
 ちっとばかり、善人気分に浸っていたのに、エラく汚ったねえ話の続報だ。どこかの大臣に手伝ってもらって、首吊りの足を引っ張りに行くべえか。(醒)

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