「世相を彩る事件」 【コラム】

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 「世相を彩る事件」あるいは「事件で見る世相史」などという言葉がある。
 大阪市は、十数年前に発覚した公費乱脈に続いて、昨今では労働組合を中心にした身内の職員への厚遇問題、同和対策ではないように見せかけた公金の垂れ流しと、あたかも世相を斬るが如くの事件続き。
 神戸市でも、口利き議員(しかも親子で)の傲慢三昧が司直の手に掛かり、腐りきった市政の真底があぶり出された。なるほど、事件が社会の真実を暴き出したかのように見える。
 しかしながら、「知る人ぞ知るなのさ」と嘆息する向きも多い。逆に、「潤う間は喋るまい」「よく走る馬の尻尾を掴んでさえいれば」と台風一過を待つ人もいる。
 我が尻に火が付きでもせぬ限り、とかく、人は騒がぬもの。マスコミも然り。逮捕者が出たのを見計らって、「こいつのワルさは前から知っていました」と言わんばかり。正義の大ナタを振るって見せる警察、検察でさえ、なんで今まで黙っていたの?
 大阪市の、長いしがらみに因る事件は措いて、神戸市の場合は、事件と世相がピタッと一致した時期があった。阪神大震災である。
 「頑張ろう神戸」「蘇れ港町」が合言葉。「義を見てせざるは勇なきなり」と、ヤクザも住宅諸メーカーも我先に救援の手を差し伸べた。そして、やがて来る大儲けのチャンスを待った。解体家屋の後片付けで廃棄物処理の仕事がある。住宅再建で土木・建築のラッシュが来る。
 村岡という市議、当時はまだ駆け出し同然。先輩、長老に頭上がらず、(後に野党に流れた)某国会議員の薫陶よろしく利権屋修行に邁進、震災を機に一皮剥けての大化けを果たした、という構図。時々刻々、これは誰もが知っていた。知っていながら手を出せず、あれから十年、勝手気儘の好き放題を許し続けた。
 ようやく白日の下に引きずり出されたようだが、今イチ歯切れが悪い。ことさら斜めに構えずとも、(表現は汚いながら)ケツにババを挟んだヤツが口元押さえて首をすくめているのが見えないか。
 一文の得にもならないけれど、「アイツだけは許せん」という輩をご存知ならば、ぜひとも、わが「新聞大阪」にお知らせください。オトコの手料理、一緒にやってみましょうや。(醒)

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