会期延長を決めた衆院本会議 【コラム】

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 会期延長を決めた衆院本会議(6月17日)に首相らが酒気帯びで出席したか否かを巡り、懲罰動議の応酬だという。しかも飲酒の量たるや、「一滴も」かどうかが争点なんだって。アホらしゅうて付き合うてられまへんナ。
 その小泉首相、日刊首脳会談(20日)で「靖国参拝中止」の言質を与えなかったことで、盧武鉉大統領をいたくカリカリさせた。盧大統領といえば、ワシントンでの米韓首脳会談(15日)で、ブッシュ大統領に金正日を「ミスター」付きで呼ばせたそうな。いずれにしても、「一滴」級のオモシロイ話ではないか。その間に、当の金正日は「大統領閣下」と呼びかけ(17日)、6か国協議への復帰をエサに<核の居直り>を決め込んでいる。
 前回にも書いたが、ものごとは簡単に考えたほうが明瞭になる。地上の楽園に拉致された多くの在日朝鮮人とその家族(もちろん配偶者である日本人も含めて)の生命と、日本国憲法第一章と、どちらが重いか。後者はどうみても「一滴」級だ。
 「金正日 隠された戦争」(萩原遼著、文藝春秋、1600円)が昨年秋に出版された。1994年の金日成の死。軍事優先路線で対立した息子が父親の死をお膳立てし、拉致した人々を含む特定階層の大量餓死を意図的に仕組んだと、萩原氏自らの仮説を精力的に論証する書籍だ。
 ところが、この本が売れないらしい。萩原氏は国内販売で得られる印税を、同書の英訳につぎ込んで米国、欧州での出版を考えているのだが、食うにもままならぬ状況だとか。見かねた応援団がカンパの募集に立ち上がったが、どこまで進んだやら。お金を直接届けるのも悪くはないが、まずは、この本を読むのが先決。目の前の霧が晴れること間違いなし。
 さて、蛇足でもう一つ。「北朝鮮最終決戦 上下」(二見文庫)というのも最近読んだ。印パの間に核戦争が起き、イスラム過激派と組んだ北朝鮮指導者(何故か「朴鎬」という)が米本土に猛毒化した天然痘ウイルス兵器をばらまき、日米に核ミサイルを撃ち込む。日本も密かに核爆弾を完成させており、核で応酬。日英も参戦、中ロも介入。中国では国家主席が共産党の手で失脚させられて・・・という具合で、ハチャメチャ。著者はホークスリー・ハンフリーという元BBC特派員。原題は「The Third World War」なので「第三次世界大戦」が正解だろうが、「北朝鮮最終決戦」としたのは、商売上手というよりは、まったりとした最近の情勢にしびれを切らせたのだろうと、解釈するのも悪くなさそうだ。(醒)

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