実際に人が死に、それが丸腰の外交官だったから 【コラム】

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 実際に人が死に、それが丸腰の外交官だったから、木で鼻をくくっていたわが首相もようやく、突慳貪を引っ込めそうだ。
 さっさと、はっきり言えばいいものを。もう、じれったいたらありゃしない。
 同じ逃げ口上を何度も何度も聞かされて、民主党の代表も取る揚げ足に窮した様子。そもそも国益とは何ぞやを明らかにしなと、いつまでも議論は噛み合わないと思うが、どうか。
 「ドラえもん」という人気アニメをご存知かな。元の漫画は知らずとも、テレビに出てくるネコ型ロボットは見覚えがある。どこでもドアとか、タイムマシンとか、何でも出てくる不思議なポケットに憧れるのは子供だけではない。
 主人公は、いささか頼りないのび太とドラえもんだが、この長寿番組を支えているのが脇役の二人に負うところが大きい。乱暴者のジャイアアンと、虎の威を借りながら、常にぶん殴られているスネオ。この人間関係に、作り話を超えたシンパシーを感じるから、ついつい見入ることになる。
 よくよく見れば、あのスネオ、尖ったアゴにカン高い声・・・どこかの誰かに似てないか。ジャイアンのほうは、あの体格といい、腕白ぶりといい、どこかの大国そのものだ。
 さて、わがニッポンの国益とは、スネオが処世で得るものと、そう違わないと思うのは、筆者だけか。
 イラクが復興しようが廃れようが、日本人のハラが直接痛むことはない。人道をいうなら、目配りすべきは、あこにもここにも、幾つもある。高邁な理想を説いて、気高く世界を導きたいなら、非戦をうたった素晴らしい憲法がある。
 コトが石油資源の安定だというなら、これはもう帝国主義のハイエナを自認するしかない。秩序を仕切るのは誰か?どのみち日本が出る幕はない。アラーの僕(しもべ)か、他人に鼻面引きまわされるのが大嫌いな騎兵隊の隊長か、いずれかに従わなければ分け前はない。要するにエゴだ。
 武士は食わねど高楊枝、とはいえ、やせ我慢もまた禄の保証であった。先行き食えるかどうか、妻子を養う亭主としては、ココよりほかに寄る辺がないなら、泣きの涙を堪え忍んでもエゴを追い求めるしかない。
 だからさあ、スネオ君。「ジャイアンについて行くしかないんだ」と、さっさと、はっきり言えばいいじゃないの。    (醒)

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